Q1:漢方薬と民間薬はどこが違う?

薬草を煎じたものならハトムギ茶やドクダミ茶のようなものでも全て漢方薬と思い込んでいる人も多いのですが、これらは「民間薬」であり「漢方薬」ではありません。民間薬は経験に基づいた生活の知恵として、「下痢止めにゲンノショウコ」や、「便秘にアロエやセンナ」などと症状に合わせて飲んだり、健康増進や病気の予防の目的でお茶がわりに飲むのがほとんどで、一種類の薬草のみを用い服用量なども適当で、どこの山野や道ばたに生えているものを採取しても構いません。最近ブームになっているハーブも、ヨーロッパなどの生活に古くから根づいている民間薬で、料理や健康増進のために利用されています。

漢方薬に使われる薬草は生薬と呼ばれ、民間薬と異なり、採取の場所や時期、乾燥の仕方や刻み方、品質の基準などが厳しく決められています。生薬1種類からなる単味の漢方薬もありますが、ほとんどは数種類から多いときには20種類以上の生薬を調合して薬が作られています。

民間薬として使われているものの中には漢方薬に含まれるものもあります。しかし、民間薬と漢方薬においては薬の使い方が根本から違います。その違いは、民間薬は症状だけで薬を決めるのに対して、漢方薬では「証」という漢方独自の診断に従って薬を使い分ける点にあります。

漢方治療は民間療法ではない。

ガンの専門医は、「医学的に有効性が証明されていない民間薬、民間療法に手を出さないこと」と指導するのが通常です。ただし、「医学的に証明されていない」という中には、「本当に効かない」という場合と、効果はあるが「科学的に証明できない」「そのための研究が行われていない」場合があります。

漢方治療はその人の病状や体力や体質に合わせて薬を使い分ける点に、西洋薬で得られない治療効果の秘密があります。科学的に効果を証明するためには、同じ病気に同じ薬を投与して効き目を確認しなければなりません。患者の体質や体力が違っても再現性よく効き目が認められる強い薬が、西洋医学では良い薬になります。しかし漢方では、効き目がマイルドで、体の治癒力を引き出して効くような薬が最も格の高い薬となっています。

体に合わないと効果は現れにくいので、一律に投与しても、効く人もいれば効かない人もいるのは漢方薬では当然のことなのです。したがって、西洋医学の手法で効き目を証明することは漢方の場合なじまないという事情があり、そのような研究が行われていないということになるのです。

しかし、患者個人個人で見てみると、漢方薬は必ず効果があります。長い歴史のなかでの臨床経験から、「漢方は医学的に有効性が証明されている」治療法なのです。ガン専門医の中に漢方治療の知識がないというのが問題です。ガンの治療に漢方薬を併用すればより良いガン治療ができることは誰の目にも明らかだと思うのですが・・・。

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